早稲田式将棋塾

AIなどのテクノロジーに代替されない能力を身につけるにはどうすれば良いかを日々考えています。教室HP→http://a-dance.com/sansuu.html

AIの実力を考えるとMARCH以下の学力の人はヤバイ2つの理由とその対策

 ※この記事は読むのに6分かかります。

 ※質問コメント等いただけたら嬉しいです。

 

みなさん「MARCH」って言葉はご存知ですか?

大学受験をした人なら知っていると思います。

M=明治、A=青山学院、R=立教、C=中央、H=法政

上記の5つの大学の頭文字をとった言葉です。

 

 ちなみにMARCHの学力はセンター試験を受ける学生の上位20%に入っています。

「上位20%に居る人の学力がヤバイと言うことは、あなたは8割近くの人の学力がヤバイと言うことを言っているのか?」と聞かれたら残念ながらYESと答えざるを得ないです。最初に断りますが別に学歴差別をしたいわけではないです。

 

 今回はなぜMARCH以下の学力だとヤバイのか、その2つの理由と2つの理由から導き出された結論を書いていきます。

 

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 今回の記事の内容は主に「AI vs 教科書が読めない子どもたち」新井紀子著 東洋経済新報社を参考にしました。

 新井さんはAIが東大の入試をクリアすることを目指した、「東ロボくんプロジェクト」のリーダーです。

 

理由①AIがMARCHに合格できる学力を身につけた

 1つ目の理由はAIがMARCHレベルの大学に合格出来るようになった事です。前述した東ロボくんプロジェクトの主役の東ロボくんの成長を表にしました。

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「AIvs教科書が読めない子どもたち」を元に筆者が作成

なんと数学だけなら偏差値が76.8もあるのです!これは受験生の上位1%に入るレベルです。

とはいえ勘の良い読者の人は、「AIは数学とかは得意そうじゃない?」と言う声が聞こえてきそうです。(実際は微妙なところですが)

そこでセンター試験の全科目を受けた結果達成した偏差値57.1と言う数字の方を注目しましょう。偏差値57.1という数字を合格可能性に照らし合わせてみましょう。

 

偏差値57.1は全国にある584校の大学のうち512大学の1343学部2993学科で合格可能性が80%以上になります。この中には冒頭で述べたMARCHの一部の学部や学科も含まれます。

つまり、東ロボ君は8割以上の受験生の偏差値を超えているのです。

 

理由②中高生の学力とAIの能力の質が似てきた

 2つ目の理由が今の中高生がAIの出来ない能力を伸ばすための教育を受けていない事です。理由①はAI関係の技術の進歩が原因でしたが、理由②は人間側の問題です。

中高生が世界史の暗記や数学の計算など表層的な問題は解けるが、中学生レベルの教科書を正確に理解するのが苦手になっているのです。

 

例題を見てみましょう。

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出典:AIが大学入試を突破する時代に求められる人材育成

http://www.mext.go.jp/b_menu/shingi/chukyo/chukyo14/shiryo/__icsFiles/afieldfile/2016/07/04/1373986_3_1.pdf

 

原点Oと点(1.1)を通る円がX軸と接しているのはどれかという問題です。答えはAです。

まず円が○○を通るという言葉は円をかたどる曲線が指定された座標を通る事を示しています。これでDは除外できます。

さらにx軸に接するという言葉はx軸=横の線に対して円の曲線上の1点のみが触れている状態を指します。よってx軸に2点以上接しているBとCも除外できます。

 

この問題の正解率は中学生で46%高校生で63%という結果でした。

この例題が示すように「言葉の意味を理解し順を追って論理的に考えていけば解ける問題」が苦手な人が半数近くいるのです。

そしてこのような言葉の意味を理解したりする能力はAIよりも人間の方に分があります。なぜなら現状のAI技術は過去に起こったことをデータ化し大量に学習することで統計的に正しそうな解答を出しているにすぎず、AI自身が言葉の意味を理解しているわけではないからです。

暗記や簡単な計算よりで人間はAIに太刀打ちすることは不可能です。言葉を意味正しく理解して適切な場面で運用する、そういう能力、つまりは読解力が重要になってきます。

 

結論:表層的な受験対策より読解力の強化をすべき

 今回の結論は、「AIが大学入試を突破する時代には読解力を鍛える必要がある」です。そして読解力を鍛えるための方法はまだ確立していません。

読解力をいきなり向上させるような方法はなく、普段の地道な訓練を繰り返すしかないでしょう。

読解力を上げるために有効な手段として考えられるのがシンガポール式算数です。

理由はシンガポール式算数では文章題をバーを使って可視化する訓練をするからです。

 

例題を作ってみました。(登場人物は架空の人物です)

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このようにバーと呼ばれる四角形を使って起点となる値を見つけた上で、問題文の構造を図式化していきます。文章の意味を理解し論理的に問題を解いていくという思考の訓練を反復できるのです。

私はこのシンガポール式算数が読解力を鍛える訓練の1つの有力な形になり得ると考えています。私自身も最近は読解力が落ちていることを実感しているのでシンガポール式算数の問題を解いたりしています。興味を持った方はぜひ解いてみてください!